事務所移設を成功させるための完全ガイド|コスト削減・効率アップ・トラブル防止のポイント
事務所移設を検討しているものの、「何から始めればいいの?」「移転費用はいくらかかるの?」「業務を止めずにスムーズに進められるの?」など、不安や疑問を抱えていませんか。初めてのオフィス移転は分からないことだらけで、失敗しないためのポイントや注意点を知りたい方も多いはずです。
この記事では、初心者の方でも安心して事務所移設に取り組めるよう、計画立案から実施、コスト削減、業務効率アップ、トラブル防止まで、プロの視点でわかりやすく解説します。
読めば「移設で何をすればいいのか」「どんな準備が必要か」「費用を抑えるコツ」など、悩みや不安が解消され、安心して理想のオフィス環境を実現できるはずです。
事務所移設とは?基礎知識とよくある悩み
事務所移設・オフィス移転の基本
「事務所移設」とは、現在のオフィスから新しい場所へ拠点を移すこと、または同じフロア内でレイアウト変更することも含めて指します。事業拡大や業務改善、コスト見直し、人員増減などの理由で実施されることが多いです。
移転・移設には以下のような種類があります。
- 同一ビル内や同じフロア内でのレイアウト変更
- ビル内でフロアを移動する事務所移設
- 別の建物やエリアへのオフィス移転
- 支店・営業所の統合や分離のための拠点移設
いずれの場合も、単なる「引越し」とは違い、ITインフラやネットワーク、什器備品、重要書類の整理、業務フローの見直しなど、幅広い準備・調整が必要です。また、現状復帰や原状回復工事など、退去時の手続きも発生します。
初心者がぶつかる主な悩み
- そもそも何から始めればいいか分からない
- 予算や移転費用の相場が分からず不安
- 業務を止めずに移設できるか心配
- 引越し業者や業者選びの判断基準が分からない
- ITインフラの移行や電話・ネットワークの手配が難しそう
- 社員への周知・スケジュール管理が大変そう
- 移設後のレイアウトや効率的な配置に自信がない
- 荷物整理や不要品処分の方法で迷う
- トラブルや追加費用を避けたい
こうした不安は、全体像と正しい手順・ポイントを押さえることで必ず解消できます。次から段階的に、事務所移設を成功させるための実践ノウハウを解説していきます。
事務所移設計画:成功のためのステップとスケジュール管理
1. 事前準備と現状把握
まずは「なぜ事務所移設をするのか」「どんなオフィス環境を目指すのか」を明確にしましょう。目的や課題を言語化することで、移転後の業務効率や快適性、コスト削減効果も大きく変わります。
- 主な目的例:事業拡大・人員増加への対応、賃料や管理費の見直し、働き方改革、老朽化・手狭・不便の解消、立地の見直し等
次に、現状のオフィスや業務フロー、備品・什器、ITインフラの状況を棚卸し。「何を、いくつ、どこへ、どう運ぶか」をリストアップしましょう。
- オフィス面積や席数、会議室数
- 業務内容と必要スペース
- 保管書類・機密情報の有無
- パソコン、サーバー、ネットワーク機器の数と配置
- 不要品や廃棄予定物の洗い出し
この「現状把握」と「目的設定」が、移設計画全体の軸になります。
オフィス移設を円滑に進めるためには、現状把握と目的設定に基づいた計画が不可欠です。次に、移設の各段階を整理し、全体の流れを把握するためのスケジュール作成と主要工程の把握について解説します。
関連する詳細は以下で解説しています。 オフィス移設の完全ガイド
2. スケジュール作成と主要工程の把握
オフィス移設は多くの工程が並行して進行します。スケジュール管理が甘いと、業務停止やトラブル、追加コストが発生しやすくなります。
- 理想は移設完了の6か月~半年前から準備開始
- 最低でも3か月前には主要計画をスタート
- 小規模移転やレイアウト変更でも1~2か月の余裕を持つ
主な工程スケジュール例:
- 【5~6か月前】移設理由・目的の明確化、現状調査
- 【4か月前】新オフィス物件の選定、初期見積もり依頼
- 【3か月前】レイアウト設計、引越し業者選び、ITインフラ確認
- 【2か月前】什器選定、通信・ネットワーク手配、各種手続き
- 【1か月~2週間前】荷物整理・梱包、社内周知、最終確認
- 【当日~直後】引越し作業、設備チェック、現状復帰手続き
綿密なスケジュール管理こそ、スムーズな移設・移転成功の土台です。
3. 社内体制の構築と役割分担
負担をひとりで抱えこむ必要はありません。「移設プロジェクトチーム」を作り、以下のように役割分担しましょう。
- プロジェクトリーダー(進行管理・意思決定)
- 総務(業者窓口・手続き)
- IT担当(インフラ移行・ネットワーク対応)
- 各部門責任者(現場調整・社員周知)
小規模な会社や少人数の場合も、最低限「全体管理」「IT担当」「現場リーダー」など分担すると効率アップします。
移設費用の相場とコスト削減のコツ
事務所移設にかかる主な費用項目
オフィス移転の費用は、規模や移設範囲、立地、業者選定によって大きく変動します。一般的な費用項目は以下の通りです。
- 引越し業者への作業費(什器・備品運搬、搬出入費用)
- 新オフィスの内装・設備工事費(間仕切り、照明、床工事等)
- ITインフラ移行費(LAN・電話・ネットワーク工事、サーバー・PC移設)
- 新規什器購入費(デスク・チェア・収納・会議テーブル等)
- 原状回復工事費(退去元オフィスの修繕・復旧費)
- 不用品・廃棄物処分費
- 各種申請・手続き費用(登記変更、住所変更、名刺・印刷物の作成など)
- 社員交通費、臨時手当、食事代等
中小企業の標準的なオフィス移転では、1坪あたり7~15万円前後が目安とされています(オフィス規模・立地により異なります)。
コスト削減の実践ポイント
費用面の不安を解消するためには、以下の方法が非常に有効です。
- 複数業者から「相見積もり」を取り、金額・サービス・実績を比較
- 必要最小限の内装・設備工事だけに絞る
- 既存什器・備品を再利用できるか検討
- 不要品・書類は徹底的に整理し、運搬量を減らす
- 引越し時期(繁忙期・閑散期)を調整し割安な日程を選ぶ
- 引越し作業の一部を自社対応でコストダウン
- 助成金や補助金が利用できないか確認
特に運搬物量の削減(荷物整理)と、業者選びでの相見積もりはコスト削減の要です。移設計画の早い段階でしっかり検討しましょう。
移転費用の見積もりチェックリスト
- 見積もりには「作業範囲」「運搬距離」「階段・エレベーター利用」「作業時間帯」など細かく記載されているか
- 追加費用やオプション項目の説明が明確か
- 原状回復やITインフラ関連費用が含まれているか
- 複数業者で比較し、疑問点はすぐ質問してクリアに
「見積もり=最終金額」と思わず、不明点があれば遠慮なく確認することが大切です。
引越し費用を抑えるためには、複数の業者から詳細な見積もりを取り寄せ、内容を丁寧に比較検討することが重要です。具体的な費用項目や追加料金の有無を確認し、疑問点は早めに解消しましょう。詳しくは移転費用の見積もりチェックリストをご参照ください。
引越し業者選びと失敗しないポイント
業者選びで絶対に外せない基準
オフィス移転の成否は「引越し業者選び」にかかっていると言っても過言ではありません。以下のポイントを必ずチェックしましょう。
- オフィス移転の実績が豊富か(一般家庭向けとはノウハウが異なる)
- IT・OA機器の取り扱い経験があるか
- 内装・レイアウト、什器設置まで一貫対応できるか
- 見積もりや打合せ時の説明が明確で丁寧か
- 追加費用や対応範囲が事前に明示されているか
「価格だけ」で決めてしまうと、思わぬ追加費用やトラブル、納期遅延、IT機器の破損などリスクが高まります。安心して任せられる業者か、必ず現地調査・事前打合せの段階で見極めてください。
業者との上手な打合せ・依頼方法
- 現状のオフィス図面や什器リスト、要望事項を整理して伝える
- 「いつ」「どこへ」「何を」「どのように」移設したいか具体的に説明
- IT・OA機器の移設や配線、廃棄品処分、原状回復など一括依頼できるか確認
- 社員による荷物梱包の有無やサポート範囲を明確化
また、不安や疑問があれば遠慮せず質問し、納得したうえで契約しましょう。信頼できるプロの業者は、どんな小さな相談にも親身に応じてくれます。
レイアウト変更・ITインフラ移行で業務効率アップ
働きやすいオフィスレイアウト設計のコツ
新しいオフィスやレイアウト変更では、「業務効率」と「快適性」の両立が重要です。よくある失敗例として、「形だけ新しくなったが不便」「コミュニケーションが取りづらくなった」などがあります。
- 業務動線(人の流れ、資料の動き)を考えた配置
- 部門ごとのスペース確保・連携しやすいレイアウト
- 会議室や打合せスペースの使いやすさ
- フリーアドレスや固定席など働き方に合わせた席割
- 収納・書類保管スペースの最適化
- 感染症対策や換気・採光・防災対応のチェック
「誰が、どのような業務を、どこで、どれくらい使うか」を意識して設計すると、日々の業務効率が大きくアップします。プロのレイアウト設計サービスを活用するのもおすすめです。
ITインフラ移行の注意点と実践ポイント
ITインフラ(ネットワーク、電話、サーバー、複合機、セキュリティ等)の移行は、多くのトラブルが発生しやすいポイントです。下記を必ず確認しましょう。
- 新オフィスの通信環境や光回線、Wi-Fiの対応状況
- LAN配線や電話回線の引き込み工事の必要性
- ネットワーク設定・IPアドレス変更の有無
- サーバーやクラウドサービスの移転計画
- データバックアップの実施、情報セキュリティ対策
- 複合機やプリンタの設置・設定
- ITベンダーや業者との事前調整・立会い手配
IT移行は「直前」でなく、必ず1~2か月前から準備しましょう。事前調査・テスト・移行計画が不十分だと、業務再開が遅れる大きなリスクとなります。
荷物整理・廃棄・不要品処分で効率とコストを両立
荷物整理の手順とコツ
オフィス移設の成功は「荷物整理」「不要品削減」にかかっています。これを怠ると、運搬量と費用が膨らみ、移設後の効率も下がってしまいます。
- 全備品・資産・書類のリストアップとカテゴリ分け
- 「必要」「不要」「保留(検討中)」の三段階で仕分け
- 不要品は早めに廃棄・売却・リサイクル対応
- 重要書類・機密情報はシュレッダーや専門業者処分
- 保管が必要な書類は段ボールやバインダーで整理・ラベル付け
この作業を「いつ・誰が・どのように」進めるかスケジュールに組み込み、全社員に協力を依頼しましょう。業者による廃棄・リサイクルサービスも活用できます。
不要品処分・廃棄での注意点
OA機器やパソコン、什器の廃棄には法的ルールやリサイクル義務がある場合もあります。下記に注意しましょう。
- パソコン・サーバー:データ消去とリサイクル処分が必要
- オフィス家具:リユース・中古買取サービスを活用
- 産業廃棄物(複合機・OA機器等):専門業者へ依頼(マニフェスト管理)
- 機密書類:シュレッダーや溶解処理で確実に処分
不明点があれば引越し業者や専門業者に相談を。処分費用を比較することでコスト削減にもつながります。
オフィス移転に伴う不要品処分では、法令遵守や適切な処理方法の理解が不可欠です。これらのポイントを踏まえた不要品処分・廃棄での注意点に関する解説を参考に、スムーズな移転準備を進めてください。
移設前後の社員対応・情報共有・トラブル防止策
社員への周知・協力体制の構築
オフィス移設で「想定外の混乱」が起きやすいのが、社員や関係者への情報共有不足です。下記のポイントを押さえましょう。
- 移設の目的・スケジュール・新オフィス案内を早めに周知
- 部門ごとの担当者を決め、進捗や疑問点の窓口を設ける
- 荷物整理や梱包のルール・期限を明確に伝える
- 移設当日・翌日の出社方法や作業手順を案内
- 新オフィスの使い方や設備説明会も企画すると効果的
「全員参加型」の体制づくりが、トラブル防止やスムーズな業務再開の秘訣です。
移設時の想定トラブルと防止策
- IT機器トラブル・ネットワーク接続不良:事前テスト・業者立会い必須
- 備品紛失や破損:梱包・ラベル付け・作業指示を徹底
- 荷物の運搬漏れ:リスト化とチェックリスト運用
- 業務停止のリスク:重要業務の移設スケジュール調整、代替手段準備
- 追加費用発生:事前見積もりで想定外の項目を洗い出し
どれも「準備」と「情報共有」でほぼ防げます。不安があれば必ず事前に相談しましょう。
移設後のチェックリスト&業務効率アップのポイント
移設後に必ずやるべきことリスト
- オフィス什器・機器の配置確認、レイアウト図と照合
- ITインフラ(電話・ネット・プリンタ等)の接続テスト
- 重要書類・備品の紛失・破損有無チェック
- 新オフィスの各種設備(空調・照明・防災等)の動作確認
- 出社・退社方法やセキュリティ手順の周知
- 現状復帰・原状回復工事の最終チェック(旧オフィス)
移設後「すぐ業務再開」できるよう、チェックリストを使って抜け漏れを防ぎましょう。
オフィス移設で業務効率を最大化するコツ
- 移設後の動線やコミュニケーションの課題をフィードバックで改善
- ペーパーレス化やフリーアドレス導入など、働き方改革を同時推進
- IT環境や設備不具合はすぐに業者へ相談・改善依頼
- 定期的に新オフィスのアンケートを実施し、使い勝手を見直す
移設は「新しい働き方・業務改善」の大きなチャンスです。導入した仕組みやレイアウトを定期的に見直し、定着させていくことが重要です。
まとめ|事務所移設で理想のオフィスと効率UPを実現しましょう
事務所移設は「何から始めれば?」「コストや業務の影響は?」と不安になるものですが、正しいステップとポイントを押さえれば、必ずスムーズに進められます。
目的の明確化、現状把握、計画的なスケジュール管理、引越し業者選び、レイアウト設計、ITインフラの事前準備、荷物整理など、段階ごとの「やるべきこと」を一つひとつ進めていきましょう。
もし少しでも不安や疑問があれば、無理にひとりで抱え込まず、経験豊富な事務所移設の専門家にご相談ください。
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