クリソタイルアスベストの本当の危険性と自宅・建物での適切な安全対策とは
「もしかして自宅や職場にアスベストが使われていたらどうしよう」「昔の建物だけど、将来健康被害が出ないか不安…」そんな心配を抱えている方も多いのではないでしょうか。特に“クリソタイル”と呼ばれるアスベストについて、どこまでリスクがあるのか、どう対策すればいいのか、情報が多すぎて混乱してしまいますよね。
この記事では、クリソタイルアスベストの基礎知識から実際の健康リスク、見分け方や除去・管理のポイントまで、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。
「万が一アスベストだったらどうすればよいの?」「どんな業者に頼めば安心?」といった疑問にも、実践的なアドバイスとチェックリストを交えてお伝えしますので、不安を解消し、これからの安心・安全な生活の第一歩を踏み出しましょう。
クリソタイルアスベストとは?基本知識から理解しよう
クリソタイルアスベストの特徴
アスベスト(石綿)は天然の鉱物繊維で、日本では主に建築材料として広く使用されてきました。アスベストには主に「クリソタイル(白石綿)」「アモサイト(茶石綿)」「クロシドライト(青石綿)」の3種類があり、なかでもクリソタイルは最も多く使われてきた代表的なアスベストです。
クリソタイルは柔らかくて加工しやすい一方、非常に細い繊維で空気中に飛散しやすい性質があります。建材としては以下のような用途で使われてきました。
- 天井材・壁材(石膏ボード、吹付け材など)
- 床材(ビニルタイル、接着剤)
- 断熱材・保温材
- 屋根材、波板、スレート
特に1970〜80年代の建築物に多用されており、現在も解体時やリフォーム時などで問題になることが多いのが現状です。
アスベスト規制の経緯と現状
以前は「夢の建材」と称されていたアスベストですが、健康被害が明らかになるにつれて、2006年には日本国内で原則使用禁止となりました。
現在では、アスベスト含有建材の新規製造・輸入・使用は禁止されていますが、既存の建物にはまだ多く残っています。そのため、解体や改修時にはアスベスト曝露のリスクがつきまとうため、厳格なアスベスト規制が設けられています。
クリソタイルアスベストによる健康被害とリスク
アスベスト健康被害のメカニズム
アスベスト健康被害の最大の理由は、極めて細く軽い繊維が空気中に舞い、それを吸い込むことで肺に蓄積してしまうことにあります。アスベスト曝露による主な健康リスクは、以下の3つです。
- 石綿肺:アスベスト繊維が肺胞に沈着し、慢性的な炎症や線維化を引き起こします。
- 中皮腫:主に胸膜・腹膜の表面に発生するがんで、アスベスト曝露が唯一の原因とされています。
- 肺がん:アスベスト被曝によってリスクが高まります。
これらの疾患は、アスベストに曝露されてから数十年後に発症することが多い点が特徴です。つまり、今は問題がなくても、過去に曝露歴がある場合は将来的な発症リスクが残ります。
クリソタイルのリスクは「低い」と言えるのか?
クリソタイルはアスベストの中でも毒性が比較的弱いと言われることもあります。しかし、これは「絶対に安全」という意味ではありません。
確かにアモサイトやクロシドライトに比べると発がん性が低いとするデータもありますが、実際にはクリソタイルでも中皮腫や肺がんなどの発症リスクが十分に認められています。
厚生労働省やWHOも「クリソタイルも健康被害のリスクがあり、曝露は避けるべき」と明確に警告しています。どの種類であっても、アスベスト曝露は厳重に防ぐ必要があると考えましょう。
アスベスト曝露の可能性が高いシーン
「普段過ごしているだけで健康被害が出るの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。実際、アスベスト健康被害が問題となるのは、以下のようなシーンです。
- 古い建物の解体・改修工事
- アスベスト含有資材を削る・壊す・穴あけする作業
- 経年劣化でアスベスト建材が破損・風化した場合
つまり、一般的な日常生活(そのままの状態で触れずに過ごす)であれば曝露リスクは低いですが、「壊す」「削る」「粉じんが発生する」作業では急激にリスクが高まります。リフォームや解体を検討中の場合は、特に注意が必要です。
自宅や建物にクリソタイルアスベストが使われているか調べる方法
まずは「建築年代」でチェック
ご自宅や所有している建物にアスベストが使用されているか知るための第一歩は、「建てられた年代」をチェックすることです。
一般的に、1970年代から1990年代前半までに建設された建物は、アスベスト建材が使われている可能性が高いとされています。2006年以降の建物は原則としてアスベストは使われていませんが、それ以前のものは注意が必要です。
主な使用箇所を押さえておこう
次に、アスベストが使われやすい建材・場所を知っておくと、セルフチェックがしやすくなります。以下のような場所を確認しましょう。
- 天井や壁の吹き付け材(ザラザラ・ボソボソした見た目)
- ビニルタイル・床シート(古いキッチンやトイレ、廊下など)
- 屋根材(スレート波板、フラット屋根板など)
- パイプの保温材、ボイラーの断熱材
- 外壁の一部パネルや下見板
実際は目視だけでは判別できないケースが多いため、「気になる材料がある」「年代的に心配」という場合は、専門業者に調査を依頼するのが確実です。
アスベスト含有調査の流れ
専門業者によるアスベスト含有調査は、以下の流れで行われます。
- 建築図面や仕様書の確認
- 現地で建材や場所の目視確認
- 必要に応じてサンプル採取・分析(厚生労働省認定の分析法)
- 含有の有無・種類・含有率の報告書作成
自分で分からない場合や、工事・リフォームを控えている場合は、必ず専門家に調査を依頼しましょう。
クリソタイルアスベストの除去方法と安全対策
アスベスト除去工事の基本ステップ
アスベスト除去は「単に剥がす」「捨てる」という単純な作業ではありません。飛散防止と作業者・周囲の安全確保のため、厳格な作業手順と管理が義務付けられています。国の法令(石綿障害予防規則、建設リサイクル法など)や各自治体の条例に従い、必ずアスベスト除去の専門業者に依頼しましょう。
主な除去作業の流れは次の通りです。
- 作業計画書の作成・届出
- 施工前の養生(シート張り、隔離空間作り)
- 湿潤化(飛散防止のための水噴霧)
- アスベスト建材の剥離・撤去
- 撤去物の密閉梱包・適正な廃棄処理
- 作業後の清掃・飛散チェック
- 完了報告・空気中測定
特に「クリソタイルアスベストだから大丈夫」と自己流で触ったり壊したりするのは大変危険です。必ずプロの専門業者に依頼し、適切な対応を行いましょう。
DIYでの対処はNG!なぜ専門業者が必要か
「DIYで何とかできないか」と考える方もいるかもしれませんが、アスベスト除去は法律で無資格者の作業が禁止されています。
理由は以下の通りです。
- 微細な繊維が空気中に舞い、家庭用掃除機や一般的な養生では防ぎきれない
- 正しい防護具がなければ、作業者自身の健康リスクが極めて高い
- 不法投棄などで社会的な問題にも発展する恐れがある
特に、家族や近隣住民への健康被害を防ぐ意味でも、アスベスト作業は必ず資格を持ったプロ業者に任せてください。自分で処分や補修をするのは絶対に避けましょう。
アスベスト除去方法の種類
アスベスト除去には建材の種類や状態によって、主に以下の3つの方法が採用されます。
- 除去工法:アスベストを完全に取り去る。最も根本的だがコストや工期がかかる。
- 封じ込め工法:特殊な薬剤やシートでアスベストを封じ込め、飛散を防ぐ。建材の状態や場所によって適用される。
- 囲い込み工法:アスベストをボードやパネルなどで覆い、物理的に飛散しないようにする。主に撤去が難しい場合に採用。
どの方法が適切かは、アスベストの種類や建材の状態、建物の用途によって異なります。必ず専門家による調査・アドバイスを受けて決定しましょう。
除去後の廃棄物処理について
除去したアスベスト廃棄物は「特別管理産業廃棄物」として厳重に管理・処分されます。一般ごみや普通の産廃と一緒に捨てることは絶対にできません。
適正な処分場への運搬、管理票(マニフェスト)の発行・提出など、専門的な手続きが必要です。これも専門業者にしっかり依頼しましょう。
アスベストリスク管理と日常生活での注意点
知っておきたいアスベストリスク管理の基本
「アスベストが使われているかもしれない」「除去しようか迷っている」といった場合、すぐに慌てて行動するよりも、まずはリスクを正しく把握し、冷静に対応しましょう。
アスベストリスク管理のポイントは以下の通りです。
- 普段の生活で飛散の恐れがなければ、直ちに危険とは限らない
- リフォームや解体予定がある場合は、必ず事前調査を実施
- 経年劣化で破損・はがれが生じている場合は、早めに専門家に相談
- 無理に触ったり壊したりせず、安全な環境を維持
一時的な不安で自己判断せず、まずは専門業者への相談が一番の近道です。
アスベスト建材が残る建物で安心して暮らすために
既存の建物にアスベスト建材が残っていたとしても、きちんと管理されていれば直ちに健康被害が出るわけではありません。次のような点に注意すれば、安全に暮らせるケースがほとんどです。
- むやみに触れない・壊さない
- 建材が破損・劣化していないか定期的にチェック
- 工事・リフォーム・修繕時には必ずアスベスト調査を行う
- 気になる場合は、業者による封じ込め・囲い込み処理を検討
「心配な点があればすぐに相談」これが最も安心な対策です。
アスベストに関するよくあるQ&A
- Q:クリソタイルアスベストがあるかも。普段の生活で吸い込む心配は?
封じ込められて正常な状態であれば、日常生活での曝露リスクは低いとされています。ただし、建材が劣化・破損した場合は飛散の恐れがあるため、早めに点検・修理を。
- Q:アスベスト調査や除去にかかる費用は?
建物の規模や建材の量・種類により大きく異なります。調査は数万円〜、除去は数十万円から数百万円になる場合も。見積もり時に詳細を必ず確認しましょう。
- Q:アスベストがある場合、売却や賃貸はできる?
アスベスト含有の有無は、不動産取引時の重要事項説明で定められています。隠さずきちんと申告し、必要な調査・対策を実施しましょう。
アスベスト作業は信頼できる専門業者選びがカギ
おすすめ業者・ランキング
- MIRIX(ミリックス)
対応エリア:東京都23区
得意分野/特徴:アスベスト建材の調査・除去・リスク管理を一括対応。実績多数で、現地調査から最適な工法提案、各種届出サポートまで安心のワンストップサービス。
アスベスト調査や除去は専門資格・豊富な経験が不可欠です。必ず「石綿作業主任者」等の有資格者が在籍し、法令・規制を遵守している業者を選びましょう。
MIRIXなら、事前のご相談から現場調査、最終的な報告・アフターサービスまで、トータルでサポートいたします。安心してご相談ください。
まとめ|安心・安全な住まいのために、まずは相談から始めましょう
クリソタイルアスベストをはじめとするアスベスト問題は、不安や心配が尽きないテーマです。しかし、正しい情報と専門家のサポートがあれば、リスクを最小限に抑え、健康で安全な暮らしを守ることができます。
「もしかしてアスベストかも?」と少しでも不安を感じたら、一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
弊社MIRIX(ミリックス)にご相談いただければ、現地調査から最適な対策のご提案、除去・工事・アフターサポートまで、安心してお任せいただけます。皆さまの大切な住まいやご家族の健康を守るため、最善のご提案をお約束します。
一緒に、安心で快適な住まいづくりの第一歩を踏み出しましょう。



