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フローリング材の選び方完全ガイド|後悔しない内装現場のコツとおすすめ材質5選

  1. 現場で通じる「フローリング材」完全解説|種類・施工用語・選び方のコツまで
  2. 現場ワード(キーワード)
    1. 定義
  3. 現場での使い方
    1. 言い回し・別称
    2. 使用例(現場での会話3つ)
    3. 使う場面・工程
    4. 関連語
  4. フローリング材の種類と特徴
    1. 無垢フローリング
    2. 複合フローリング(合板+表面化粧)
    3. 直貼り対応/捨て貼り仕様
    4. 床暖・防音対応
    5. 塩ビ系や他素材との違い
  5. 施工の基本ポイント(プロが現場で確認すること)
    1. 1. 下地の平滑・レベル確認
    2. 2. 材料の馴染ませ(アクリメーション)
    3. 3. 割り付けと見切りの計画
    4. 4. 固定方法(釘・ステープル・接着剤)
    5. 5. クリアランスと伸縮対策
    6. 6. 養生と引き渡し
  6. 選び方の基準(失敗しないチェックリスト)
    1. 部屋・用途に合わせて
    2. 性能表示と健康配慮
    3. 予算とメンテナンス性
  7. よくある失敗と回避策
    1. 反り・突き上げ(床が盛り上がる)
    2. きしみ音
    3. 継ぎ目の段差・目地開き
    4. 傷・凹み
    5. 色あせ(日焼け)
  8. 主要メーカーと特徴(例)
    1. 永大産業(EIDAI)
    2. 大建工業(DAIKEN)
    3. Panasonic
    4. ノダ(NODA)
    5. WOODONE(ウッドワン)
  9. フローリング材のメンテナンス基本
    1. 日常清掃
    2. 部分補修
    3. 季節管理
  10. よくあるQ&A
    1. Q. フローリング材とフロアタイル、どっちがいい?
    2. Q. 床暖房に無垢フローリングは使えますか?
    3. Q. 直貼りと捨て貼り、どちらが丈夫?
    4. Q. きしみをゼロにできますか?
  11. ミニ用語辞典(現場で飛び交うキーワード)
  12. まとめ:現場ワード「フローリング材」を味方にする
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現場で通じる「フローリング材」完全解説|種類・施工用語・選び方のコツまで

「フローリング材って、床材全般のこと?無垢と複合は何が違う?直貼りって何?」——初めて内装やリフォームの情報を調べると、似た言葉が多くて混乱しやすいですよね。本記事では、建設内装現場で実際に使われる「フローリング材」という現場ワードを、プロの視点でやさしく解説します。種類や選び方はもちろん、施工用語、現場での言い回し、よくある失敗例と回避策まで、はじめてでも「これなら分かる」と感じてもらえる具体性にこだわりました。読み終わる頃には、見積もりや打ち合わせで慌てない知識が身につきます。

現場ワード(キーワード)

読み仮名ふろーりんぐざい
英語表記flooring material / wood flooring

定義

フローリング材とは、室内の床仕上げとして用いる板状の床材の総称です。日本の現場では主に木質系(無垢フローリング・複合フローリング)を指すことが多く、厚さ・幅・長さが規格化された「さね(雌雄のはめ込み)」付きのボードを敷き並べて施工します。コンクリート直貼りや根太床、床暖房・防音仕様など用途別に多様なタイプがあり、表面は木目調の化粧シートや突き板、無垢一枚などさまざまです。なお、塩ビ系のフロアタイルやクッションフロアは現場では「床材」と総称しつつも、厳密にはフローリング材とは区別して呼ぶことがあります。

現場での使い方

言い回し・別称

フローリング材は現場で次のようにも呼ばれます。状況により意味の広さが変わる点に注意しましょう。

  • フローリング/フロア材:木質系床材を指すことが多い口語
  • 床材:床仕上げ材の総称(塩ビ系も含む広い言い方)
  • 複合フローリング:合板+表面化粧(シート/突き板)
  • 無垢フローリング:一枚板(無垢材)
  • 直貼りフローリング:コンクリート下地に接着剤で施工するタイプ
  • 捨て貼り用フローリング:合板下地の上に施工する仕様に適したもの

使用例(現場での会話3つ)

  • 「今日はLDKのフローリング材、捨て貼りから入るから、12ミリの複合持ってきて」
  • 「この部屋、床暖対応のフローリング材じゃないとダメだよ。熱で反りが出る」
  • 「壁際5〜10ミリ、フローリング材の伸び代(クリアランス)確保して、巾木で隠すよ」

使う場面・工程

  • 材料搬入と養生:箱のまま室内に搬入し、施工前に室内環境に馴染ませる
  • 下地調整:床の不陸(デコボコ)やレベル差を確認、パテや合板で調整
  • 割り付け:部屋の基準線を出し、継ぎ目や見切り・框との取り合いを決定
  • 施工:直貼りは接着剤塗布、捨て貼りは釘・ステープル+床用ボンド併用が一般的
  • クリアランス確保:壁際に伸縮用の隙間を取り、最終的に巾木で隠す
  • 養生・引き渡し:傷防止の養生と、清掃・点検を実施

関連語

  • さね(実):板同士をはめ込む凸凹形状。長手・小口の両方にあることが多い
  • エンドマッチ:短手側(小口)にもさねがある仕様
  • 直貼り:コンクリート下地などに直接貼る工法。遮音・床暖対応の専用品がある
  • 捨て貼り:構造用合板を先に貼り、その上にフローリング材を貼る工法
  • 見切り:異なる床材どうしや框との境界材。段差・納まりを美しく仕上げる
  • 巾木:壁と床の取り合いを隠す部材。クリアランスもカバー
  • F☆☆☆☆:低ホルムアルデヒド放散の区分表示。内装制限での使用に有利

フローリング材の種類と特徴

無垢フローリング

一本の木から切り出した一枚板。木の質感や経年変化を楽しめる反面、湿度変化で伸縮・反りが起きやすく、施工と環境管理が重要です。傷はつきやすいが補修も馴染みやすい傾向。オイル仕上げ・ウレタン塗装などで表情とメンテ性が変わります。

複合フローリング(合板+表面化粧)

合板の寸法安定性を生かし、表面に突き板や化粧シートを貼ったもの。反りに強く、床暖や防音仕様も豊富で住宅・施設で最も普及。表面硬度や塗膜性能が高い製品は傷・汚れに強く、日常メンテが楽です。リフォームでも扱いやすい厚み・仕様が揃います。

直貼り対応/捨て貼り仕様

コンクリートスラブ直貼り用は、弾性下地や防振層を一体化したり、専用接着剤に適合した裏面加工がされています。木造では構造用合板に貼る「捨て貼り」が一般的。各仕様の適合を守らないと、きしみ・浮きの原因になります。

床暖・防音対応

床暖対応品は熱による伸縮に配慮した構造・接着仕様。マンションの上下階の音対策には、ΔLL(軽量床衝撃音)対策の防音フローリングが採用されます。必要性能は管理規約や設計条件に沿って選定します。

塩ビ系や他素材との違い

フロアタイル(LVT)やクッションフロアは塩ビ系の床材で、水に強くメンテ性に優れますが、現場では「フローリング材」とは言い分けることがあります。木質の温かみ・踏み心地を重視するならフローリング材、耐水・デザイン再現性・コスト重視なら塩ビ系、と使い分けるのが一般的です。

施工の基本ポイント(プロが現場で確認すること)

1. 下地の平滑・レベル確認

不陸は1メートルで数ミリ以内に抑えるのが目安。段差や局所的な凹みはパテや合板で調整。下地が悪いと継ぎ目が浮いたり、きしみの原因になります。

2. 材料の馴染ませ(アクリメーション)

施工前に現場の温湿度に材料を馴染ませます。無垢材は特に重要。急な湿度差は反り・目地開きを招くため、空調や換気の管理も合わせて行います。

3. 割り付けと見切りの計画

部屋の基準線を出して、入口や窓際、框での見え方を確認。巾方向のカット材が極端に細くならないようバランスを調整し、見切りや巾木で美しく納めます。

4. 固定方法(釘・ステープル・接着剤)

捨て貼りでは床用ボンドとフィニッシュネイルやステープルを併用するのが一般的。直貼りは対応接着剤を全面塗布。釘打ちはさね角度・間隔を守り、打痕はパテや色合わせで補修します。

5. クリアランスと伸縮対策

壁際は5〜10ミリ程度の隙間を確保(材料・メーカー指示に従う)。巾木で隠して見た目を整えつつ、湿度変化による膨張を吸収します。床暖房では温度上げ下げを段階的に行います。

6. 養生と引き渡し

施工後は傷防止の養生を徹底。粘着の強いテープ直貼りは避け、通路は重ね養生。引き渡し前は保護材を外して清掃・最終点検を行います。

選び方の基準(失敗しないチェックリスト)

部屋・用途に合わせて

  • LDK:耐傷・耐汚れ重視の複合フローリングが扱いやすい
  • 寝室:踏み心地や温かみを重視。無垢や質感の良い突き板も人気
  • 水回り:耐水仕様または塩ビ系床材へ切り替え検討
  • マンション:防音性能(管理規約の等級)を確認
  • 床暖房:床暖対応品を必ず選定

性能表示と健康配慮

  • 表面仕上げ:マット/光沢、耐傷・耐汚れ・ノンワックスなどの機能
  • 樹種・デザイン:オーク、ウォールナット、メープルなど木目の出方
  • 厚み・寸法:重歩行や下地条件に応じて選定
  • F☆☆☆☆:低ホルムアルデヒド区分の確認(室内空気環境に配慮)

予算とメンテナンス性

  • 初期費用だけでなく、補修のしやすさ・長期メンテナンスを考える
  • ワンポイントのキズは補修材で対応可能か、部分貼り替えの可否を確認
  • オイル仕上げは定期メンテが必要、ウレタン塗装は手間が少ない傾向

よくある失敗と回避策

反り・突き上げ(床が盛り上がる)

原因:湿度変化とクリアランス不足、直貼りの接着不良。対策:壁際の隙間確保、室内環境の安定、指定接着剤の使用徹底。

きしみ音

原因:下地不陸、留め付け不足。対策:水平・平滑調整、釘・ステープルの適正ピッチ、ボンド併用。

継ぎ目の段差・目地開き

原因:下地の凹凸、材料馴染ませ不足、乾燥収縮。対策:施工前の馴染ませ、下地パテ、室内湿度管理。

傷・凹み

原因:家具移動、硬い砂塵。対策:チェアマット・フェルト貼付、出入口マット、定期清掃。

色あせ(日焼け)

原因:直射日光・紫外線。対策:UVカットガラス・カーテン、ラグ敷き、模様替えで日焼け差を分散。

主要メーカーと特徴(例)

永大産業(EIDAI)

木質系建材の大手。複合フローリングのラインアップが幅広く、耐傷・耐汚れ、床暖対応など住設に合わせた選択肢が豊富。安定した品質で住宅現場の採用が多いメーカーです。

大建工業(DAIKEN)

床・ドア・天井などトータル建材を展開。防音フローリングや機能建材の選択肢が多く、マンションリフォームでの仕様選定に強みがあります。

Panasonic

内装建材から設備まで幅広く展開。統一感のあるインテリアコーディネートがしやすく、メンテ性や耐久性を意識した複合フローリングが充実しています。

ノダ(NODA)

住宅用内装建材の専業メーカー。突き板の風合いを大切にした床材から、機能重視のシート系までバランスよくラインアップ。コスト・品質のバランスが取りやすい点も評価されています。

WOODONE(ウッドワン)

無垢材・木の質感を生かした建材に強み。オークやパインなど、木の表情を活かす製品が多く、ナチュラルテイストの空間づくりに選ばれます。

上記は代表例で、各社とも厚み・寸法・表面仕上げ・機能のバリエーションが複数あります。実際の選定は、部屋の用途、床暖・防音の有無、下地条件、デザインの嗜好を総合して比較検討しましょう。

フローリング材のメンテナンス基本

日常清掃

ドライワイパーや掃除機で砂塵を取り除き、固く絞った雑巾で拭き上げます。水分は残さないのが基本。ワックス不要の表示がある製品は、ワックスがけを推奨していません。

部分補修

小キズは補修マーカー・パテで色合わせ。凹みはスチームアイロンで木を起こす方法が無垢材で有効な場合あり(塗膜仕上げや材質により不可)。深いダメージはサネを壊さない範囲での部分張替えを検討します。

季節管理

加湿・除湿で室内の相対湿度を40〜60%程度に保つと安定。特に無垢材は季節で目地の開閉が起きるため、自然な現象として理解しつつ、過度な乾燥を避けます。

よくあるQ&A

Q. フローリング材とフロアタイル、どっちがいい?

A. 木の質感・踏み心地・温かみ重視ならフローリング材、耐水性・デザイン再現性・コスト重視ならフロアタイルが有利です。用途と好み、下地条件で選び分けましょう。

Q. 床暖房に無垢フローリングは使えますか?

A. 床暖対応の無垢製品もありますが、樹種や幅に制約があり、施工・温度管理に注意が必要です。一般的には複合フローリングの床暖対応品が扱いやすく安定します。

Q. 直貼りと捨て貼り、どちらが丈夫?

A. 丈夫さは下地条件と製品適合で決まります。コンクリート下地には直貼り対応品を、木造下地には捨て貼り工法が一般的。指定外の施工は不具合の原因になります。

Q. きしみをゼロにできますか?

A. 下地調整と適切な留め付けで大幅に抑制できますが、構造や経年条件によっては微小な音が出ることも。施工前に許容範囲や対策を打合せしておくのが安心です。

ミニ用語辞典(現場で飛び交うキーワード)

  • 根太(ねだ):床を支える下地材。根太の有無で工法が変わる
  • 框(かまち):出入口など段差部の見切り材
  • 不陸(ふりく):表面のデコボコ。床仕上げの大敵
  • 割り付け:材料の並べ方の計画。見栄えを左右する
  • 端太り/目違い:継ぎ目の段差不良のこと
  • 入り隅/出隅:内側・外側の角。カット精度が問われる

まとめ:現場ワード「フローリング材」を味方にする

フローリング材は、木質系床仕上げの要。無垢か複合か、直貼りか捨て貼りか、防音や床暖の要件はどうか——この基本を押さえるだけで、見積もりの読み解きや現場との会話が一気にスムーズになります。大切なのは「場所に合う仕様」と「正しい施工手順」、そして「日々のメンテ」。本記事のチェックポイントを手元に、メーカーの仕様書と突き合わせながら選べば、後悔の少ない床が実現できます。迷ったら、用途・下地・環境(温湿度)・デザインの優先度を整理し、プロに相談して最適解を一緒に見つけましょう。

株式会社MIRIX/ミリックスのロゴ
執筆者: 株式会社MIRIX(ミリックス)

内装工事/原状回復/リノベーション/設備更新(空調・衛生・電気)

  • 所在地:東京都港区白金3-11-17-206
  • 事業内容:内装工事、原状回復、リノベーション、設備更新(空調・水道・衛生・電気)、レイアウト設計、法令手続き支援など内装全般
  • 施工エリア:東京23区(近郊応相談)
  • 実績:内装仕上げ一式、オフィス原状回復、オフィス移転、戸建てリノベーション、飲食店内装、スケルトン戻し・軽天間仕切・床/壁/天井仕上げ、設備更新 等
  • 許可・保険:建設業許可東京都知事許可 (般4)第156373号、賠償責任保険、労災完備
  • 品質・安全:社内施工基準書/安全衛生計画に基づく現場管理、是正手順とアフター基準を公開
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