内装解体を検討中の方へ―費用の内訳・相場・コスト削減のコツをやさしく解説
店舗やオフィス、住宅のリフォームや退去に際して「内装解体が必要だけど、いくらかかるの？」「見積もりが高い気がするけど妥当なのだろうか」と不安や疑問を抱えていませんか？
初めての内装解体では、経費の内訳や費用相場が分かりにくく、無駄な支出を避けたい気持ちは多くの方が持つ悩みです。
この記事では、内装解体にかかる主な必要経費の内訳から、具体的な算出方法、コストを抑えるためのチェックポイント、見積もりのコツまで、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。
この記事を読むことで「内装解体の予算計画が立てられる」「安心して業者に相談できる」と感じていただけるはずです。
内装解体とは？費用の内訳を知ることが第一歩
そもそも内装解体とは何か
内装解体とは、建物の構造体（柱・梁・壁など）を残し、内装部分だけを取り壊す作業を指します。
主に以下のようなシーンで必要になります。
- テナント退去時の原状回復
- リフォームやリノベーションの下準備
- 用途変更に伴うレイアウト変更
内装解体は、単に壊して撤去するだけでなく、「安全に・コストを抑えて・廃材をしっかり処分する」ことが求められます。
必要経費の主な内訳
内装解体の費用は、一言でいくらとは言えず、さまざまな経費がまとまって算出されます。主な内訳は以下の通りです。
- 施工費（作業費）：作業員の人件費や重機使用料、工事に必要な資材費用など
- 廃材処分費：撤去した内装材・ゴミ・廃棄物を分別・運搬・処分する費用
- 運搬費：廃材や資材を現場から搬出・搬入する費用
- 養生費：共用部や隣接住戸、設備機器などを傷つけないための保護養生
- 諸経費：現場管理費、保険料、その他予備費用など
これらすべてを含めて「総経費」となり、見積もりに反映されます。
次章で、具体的な費用相場や算出方法について詳しく解説します。
内装解体費用の相場感と算出方法
坪単価・平米単価でみる費用相場
まず気になるのが「内装解体の相場はいくらぐらい？」という点です。
一般的な費用目安（2024年時点での業界平均）をまとめると、以下のようになります。
- スケルトン解体（構造躯体のみ残す本格撤去）：
坪2～3万円（約6.6～10万円/10㎡）
例：30坪なら60～90万円程度 - 原状回復解体（軽微な撤去・仕上げ材中心）：
坪1.2～2万円（約4万円～7万円/10㎡）
例：20坪なら24～40万円程度
※実際の費用は現場の条件（階数・搬出経路・廃材量）や地域、業者によって大きく変動します。
特に商業施設やオフィスビルは養生や運搬にコストがかかる傾向にあります。
必要経費を具体的に算出する方法
費用を具体的にイメージするには、以下の項目ごとにチェックしてみましょう。
- 解体範囲：どこまで撤去するのか（床・天井・間仕切り・設備含むのか）
- 面積：坪数や平米数（施工範囲の広さ）
- 階数・搬出経路：エレベーターの有無、トラック駐車場の距離
- 廃材の種類・量：木材、石膏ボード、金属、ガラスなど分別処分の手間
- 養生の範囲：共用部・隣接部の保護面積、必要資材量
- 作業日数と人数：作業工程に必要なスタッフ数
これらをもとに、「面積×単価＋付帯作業費」で目安を算出し、見積もりと比較するのがポイントです。
内装解体の主な経費項目を詳しく解説
1. 施工費・人件費の計算方法
施工費は、実際に現場で作業する作業員の人件費が大半を占めます。
施工スタッフの人数×作業日数×日当（1人あたり15,000～25,000円が相場）で計算され、
重機オペレーターや資格者が必要な場合はさらに割高になります。
たとえば、
- 3人（職人）×3日間作業×20,000円＝180,000円（人件費）
これに重機・工具のリース料があれば数万円～十数万円が加算されます。
2. 廃材処分費のポイント
廃材処分費は、内装解体費用の中でも大きな割合を占めます。撤去した廃材はそのまま捨てられず、種類ごとに分別し、産業廃棄物処理業者に依頼して適正に処分する必要があります。
費用は「トン単価」または「立米あたり」で計算され、木材・石膏ボード・金属など素材によって処分単価が異なります。
平均的な費用感は
- 木くず：15,000～20,000円/立米
- 石膏ボード：20,000～30,000円/立米
- 混合廃棄物：30,000～40,000円/立米
分別が不十分だと「混合廃棄物」として高額になるため、丁寧な分別とリサイクル意識がコスト削減に繋がります。
3. 養生費・運搬費・諸経費
工事現場の周辺保護（養生）は、マンションやオフィスビルでは必須です。エレベーター内や共用廊下、近隣住戸の壁や床に保護シートを設置します。
これにかかる資材費・人件費が養生費となり、現場規模によりますが5万円～20万円程度が目安です。
廃材や資材の運搬費は、工務店によって異なりますが、1台あたり1万～3万円程度が相場です。
また、現場管理費・保険・諸経費（総経費の5～10%程度）も見積もりに加算されます。
施工見積もりの取り方と注意すべきポイント
複数社から見積もりを取る大切さ
「どこに頼んだらいいか分からない」「見積もりが高いのでは？」という不安は、多くの方が感じるところです。
内装解体は業者によって費用にバラつきが出やすいため、2～3社以上から相見積もりを取ることが重要です。
見積もりの際は「内訳が明確か」「廃材処分費や諸経費がどのように計上されているか」をしっかり確認しましょう。
見積もり比較のチェックリスト
- 工事範囲・撤去範囲が明記されているか
- 廃材処分費・人件費等の内訳が分かるか
- 追加費用が発生する条件が明記されているか
- 廃材の処分方法（マニフェスト発行等）に信頼性があるか
- 着工前現地調査が行われているか
安さだけで判断せず、「説明が分かりやすい」「質問に丁寧に答えてくれる」業者を選ぶのが安心です。
コスト削減・無駄を抑えるための実践ポイント
無駄な経費がかかる理由
内装解体では、必要以上の作業や、過剰な廃材処分、追加工事、無計画な発注などが「無駄なコスト」につながりやすいです。
また、施工管理や分別処分が甘いと、結果的に高額な総経費となってしまいます。
コストを抑えるための5つのポイント
- 必要最小限の撤去範囲を明確にする
施工前に「本当に撤去が必要な部分」と「残せる部分」を明確化し、見積もりを依頼する。 - 廃材の分別を徹底する
業者に「分別処理を徹底してもらえるか」確認。分別手間が増えても、最終的な廃棄コストは削減できる。 - 工期・作業人数を最適化する
工事スケジュールを事前にすり合わせ、不必要な延長やスタッフ増員を防ぐ。 - 養生・運搬の工夫
養生や資材搬出の合理化（作業手順の工夫・資材のリユース）を提案してもらう。 - あらかじめ総予算枠を決めておく
予算上限を伝えた上で、業者に「その範囲でできる最適なプラン」を相談する。
「追加費用」を防ぐための注意点
工事開始後に「追加工事・追加費用」が発生しないよう、
事前の現地調査と詳細な打ち合わせが大切です。
特に配管・電気設備の有無、床下・天井裏の構造など、図面だけで判断せず現地確認を行いましょう。
予算計画と総経費管理のコツ
予算の立て方の基本
内装解体の予算計画を立てる際は、「おおよその面積×単価」で算出した大枠の金額に、
付帯作業や追加費用のリスクも踏まえて「10～20％程度の余裕」を持たせるのがおすすめです。
総経費を“見える化”するチェックポイント
- 各項目（施工費・人件費・廃材処分費・養生費・運搬費・諸経費）の内訳を把握
- 見積もり時点と、実際の請求金額を照合し、理由の説明を受ける
- 変更・追加工事が生じた場合はすぐに「追加見積書」を確認
- 廃材処分マニフェストや工事完了報告書など証憑類を受け取る
こうした「見える化」を意識して総経費管理を行うと、後でトラブルになるリスクを減らせます。
予算オーバーになりやすいケースとは
- 当初想定よりも撤去範囲が広がった
- 見積もりに含まれていない設備・配管の撤去が必要になった
- 養生や運搬に追加費用が発生した
- 廃材の分別が不十分で「混合廃棄物」扱いになった
これらを防ぐためにも、事前の現地調査と「不明点はすべて質問する」姿勢が大切です。
安心して内装解体を進めるためのQ&A
Q. 業者選びで失敗しないポイントは？
A. 見積もりの内訳が細かく明記されていること、説明が丁寧なこと、現地調査をしてくれることが大切です。口コミや実績も確認し、「安すぎる業者」には注意しましょう。
Q. 廃材処分費はなぜ高くなる？
A. 廃材は「分別処分」が義務付けられ、種類ごとに処分単価が異なります。分別が不十分だと高額な「混合廃棄物」扱いになりコストアップします。業者に「分別を徹底」してもらうことが大切です。
Q. 追加費用を防ぐには？
A. 現地調査と打ち合わせで工事範囲・内容を細かく確認し、「追加費用が発生する条件」を事前に書面で確認しましょう。
Q. 工事期間はどれくらい？
A. 一般的な店舗や事務所の内装解体では、20～50坪で3～7日程度が目安です。現場条件や工事範囲、マンション・ビルの規制によって変動します。
Q. 工事前に準備することは？
A. 現地調査時に立ち会い、撤去範囲・残す設備など希望をしっかり伝えましょう。近隣や管理組合への届け出も忘れずに。
まとめ：内装解体費用を理解し、納得の工事を実現しよう
初めての内装解体は、不安や疑問がつきものです。しかし、費用の内訳や相場感、コストを抑えるポイント、見積もりのチェック方法を理解することで、無駄な出費や失敗を未然に防ぐことができます。
大切なのは「分かりやすい説明や内訳を出してくれる業者選び」と「納得いくまで質問・相談すること」。
もし費用面や施工内容で不安が残る場合は、内装解体に豊富な実績を持つ弊社MIRIXにぜひご相談ください。
初回のご相談や現地調査は無料で、ひとりひとりに合わせたご提案を丁寧に行います。
「どこまでいくらかかるのか」「どんな無駄を省けるのか」一緒に最適なプランを考え、安心して内装解体を進めていきましょう。
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