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間柱とは?現場で使える基礎知識と役割・使い分けポイントを徹底解説

現場ワード「間柱」をやさしく解説—意味・役割・実務での使い分け

「間柱って、柱とは違うの?どこに立てるの?ピッチは455?303?」——初めて内装や木工の図面・現場指示に触れると、こんな疑問がわいてくるはずです。間柱は壁づくりの“あたりまえ”ですが、実は知っておくべきルールやコツがたくさんあります。この記事では、現場で毎日使われる言い回しから、寸法・ピッチの考え方、施工手順、よくある失敗まで、プロの視点で丁寧に解説。読み終えたころには、図面・打ち合わせ・現場で迷わずに動ける基礎力が身につくはずです。

現場ワード(間柱)

読み仮名まばしら
英語表記intermediate stud / non-load-bearing stud

定義

間柱(まばしら)とは、在来木造や内装下地で用いられる、壁内に立てる細い縦材のことです。主要構造である「柱(管柱・通し柱)」の間に立てる非構造材で、石膏ボードや合板、下地材を固定するためのビス・釘の受け(留め代)を確保し、壁面の平滑性・剛性・仕上げの耐久性を支える役割を持ちます。荷重を直接負担する主柱と異なり、基本的には「非耐力(下地)」として扱われますが、壁のたわみ抑制や仕上げ材の割れ防止にとって極めて重要な部材です。

現場での使い方

現場では「間柱」は毎日のように飛び交う基本ワードです。言い回し・別称、典型的な使用例、よく使う工程、関連語のセットで理解しておきましょう。

言い回し・別称

  • 間柱(まばしら):標準的な呼び方
  • ダブル間柱:2本抱き合わせて立てること(開口部や荷重がかかりやすい部分の補強)
  • 添え間柱/抱き間柱:既存の柱・間柱に添えて補強・受け幅を増やすときの呼称
  • スタッド(軽鉄下地):軽量鉄骨下地の縦材。木下地の「間柱」に相当することが多い

使用例(実際の指示・会話・メモの3例)

  • 「この壁、ボード二重張りだから303ピッチで間柱立てて」
  • 「ドアの左右はダブル間柱にして、まぐさ下も受け入れておいて」
  • 「配管通すから、このスパンだけ間柱ずらして胴縁で受け直そう」

使う場面・工程

  • 間仕切り壁の新設:墨出し→上枠・下枠取付→間柱建込み→胴縁・見切り→ボード張り
  • 開口部まわり:ドア・窓の両脇をダブル間柱にし、まぐさ・方立・鴨居の受けを確保
  • 下地調整:仕上げに合わせてピッチ・厚みを最適化し、通り・建入れを確保
  • 設備スペース:配線・配管のルートを確保しつつ、受け材(胴縁・間柱のずらし)を計画

関連語の要点

  • 柱(管柱・通し柱):建物の主要構造。荷重を負担。間柱はその間に立てる下地
  • スタッド(LGS):軽量鉄骨の縦材。木の間柱に相当。ランナーと組で使う
  • 胴縁:横方向の下地材。仕上げの受けや割り付け調整に用いる
  • まぐさ:開口部上部の水平材。荷重や仕上げ受けを分担
  • 方立:開口やパーテーションの縦材。間柱を兼ねる場合もある
  • 石膏ボード:代表的な仕上げ下地材。ジョイント位置は必ず下地に乗せる

間柱の役割と機能

間柱の第一の役割は、仕上げ材(石膏ボード、合板、羽目板など)を確実に固定できる受けを作ることです。ボードの端部やジョイントが「宙ぶらりん」になると、割れや目違い、ビス抜けの原因になります。適切なピッチで間柱を立てることで、仕上げ材のジョイントをすべて下地に乗せられ、平滑で強い壁面を確保できます。

第二に、壁の面内剛性を高め、たわみや振動を抑制します。非耐力とはいえ、間柱の有無・ピッチは、ドアの閉まり具合やタイルの割れ、音・振動の伝わり方にも影響します。

第三に、設備スペース・配線ルートの確保です。間柱は壁内の骨組みでもあるため、電気・給排水・空調などの配線・配管を通すために、必要に応じて位置の微調整や胴縁併用による受けの作り替えを行います。

規格寸法・材質と選び方

木製の間柱(在来・木下地)

一般的な寸法は次のようなバリエーションがあります。地域や設計方針、仕上げにより使い分けます。

  • 厚み:27mm/30mm/36mm/45mm など
  • 幅:90mm/105mm など(壁厚や断熱仕様に合わせて)
  • 材質:スギ、ヒノキ、ベイマツ等のJAS規格乾燥材(KD)を推奨

ポイントは「乾燥材(含水率の低い材)を用いること」「反り・ねじれ・背割れの少ない材を選ぶこと」。含水率が高いと、施工後に痩せてビスが効かない、仕上げが割れるなどの不具合に直結します。屋内の下地には、可能な限りKD材を選びましょう。

軽量鉄骨(LGS)のスタッド

内装軽天の場合、木の間柱に相当するのが「スタッド」です。ランナー(上下の受け)にスタッドをはめ込み、ビス止めでフレームを組みます。一般的な呼び寸は65/75/90/100など、厚み(板厚)は0.5〜0.8mm程度が多く、仕上げの要求性能(高さ、遮音、防火)で選定します。

代表的なメーカー例(順不同):JFE建材、日鉄建材など。各社ともスタッド・ランナー・開口補強部材・遮音部材等をラインナップしています。選定は設計仕様と現場条件(高さ、スパン、遮音等級、防火構造)に合わせて行います。

ピッチ(間隔)と割り付けのコツ

間柱ピッチは「仕上げ材のサイズ」と「要求性能」で決まります。基本の考え方は次の通りです。

  • 標準:455mmピッチ(910モジュールの半分)。一般的な9.5〜12.5mm石膏ボード1枚張りで多用
  • 強度・耐久アップ:303mmピッチ。二重張り、タイル仕上げ、手すり下地、荷重がかかる部分など
  • メーターモジュール:500または600mmピッチ。仕上げサイズがメーター基準の場合に採用

割り付けの要点は「ボードの小口・ジョイントが必ず下地に乗ること」。開口周りは特に割り付けが崩れやすいため、先に開口位置を確定し、ダブル間柱や胴縁で受けを作ってからボード割りを描きます。巾木・見切り・コーナー材との取り合いも事前に確認します。

施工手順(木下地の基本フロー)

  • 1. 墨出し:通り芯・仕上がりラインをレーザーで確認。壁厚・仕上げ厚も考慮して位置決め
  • 2. 上枠・下枠の取付:床・天井の下地にまっすぐ固定。水平器・レーザーで通りを出す
  • 3. 割り付け計画:開口部、設備配管、ボードサイズからピッチを決定。ジョイントが下地に乗るよう計画
  • 4. 間柱建込み:端から順に立て、下げ振り・レーザーで建入れ調整。仮釘→本締めの順で確実に
  • 5. 胴縁・受け材:必要箇所に横方向の受けを追加(ニッチ、手すり、カウンター、器具下地等)
  • 6. 開口補強:まぐさ、方立、ダブル間柱を組み、建具枠寸法に合わせてクリアランスを確保
  • 7. 設備貫通:配線・配管の貫通穴は、材の端から十分離してあけ、補強が必要なら受け材を追加
  • 8. 検査・是正:ピッチ、通り、開口寸法、ボード割り、下地受けの有無を一式確認
  • 9. ボード張り:面内の歪み、ジョイント位置、ビスピッチ(仕様書準拠)を守って施工

開口部まわりの納まり(ドア・窓)

開口は不具合が出やすい場所。以下を最低限押さえます。

  • 両脇はダブル間柱:建具枠の固定力と歪み防止のため
  • まぐさの受け:開口上に水平材(まぐさ)を設け、左右の間柱で受ける
  • 下地の連続性:ボード端部が空かないよう、必要に応じて胴縁・受け材を追加
  • クリアランス:枠メーカー指示の取付寸法を守る(数mm単位の誤差でも建付け不良に直結)

関連語と違いを整理

  • 柱(管柱・通し柱):主要構造。荷重を負担。建築基準法で「構造耐力上主要な部分」
  • 間柱:非耐力の下地。仕上げ材の受け・壁面の剛性確保が主目的
  • スタッド(LGS):軽鉄の縦材。木の間柱に相当。ランナーと組み合わせて使用
  • 胴縁:横方向の下地。割り付け・受けの調整、器具取付下地に活用
  • 筋交い:耐力壁の斜材。耐震要素。間柱とは役割が根本的に異なる

ビス・釘・工具の基本

木下地の間柱固定には、施工環境に応じて釘または木用ビス(コーススレッド)を使用します。下地への石膏ボード張りは、木下地なら「木用ボードビス(例:Wビス)」、軽鉄下地なら「Pビス(鉄下地用)」を使用するのが一般的です。屋内の基本工具は、墨出し器(レーザー)、下げ振り、水平器、エア釘打ち機、インパクトドライバー、丸ノコ、メジャーなど。石膏ボードの代表メーカーには吉野石膏、チヨダウーテなどがあり、ボード厚や仕様(耐火・耐湿・遮音)に合わせて下地ピッチを調整します。

品質管理とチェックリスト

  • 通り・建入れ:レーザー・下げ振りで1本ごとに確認。反り材は早期に交換
  • ピッチ誤差:±3mm程度を目安に管理。ジョイントが確実に下地に乗ること
  • 開口寸法:枠メーカー指示に合わせ、左右・上下のクリアランスを均等に
  • 受け不足の確認:ニッチ、手すり、棚、器具の予定位置は受けがあるか事前チェック
  • 含水率・材質:室内下地は乾燥材(KD)を基本に。防蟻が必要な部位は仕様に従う
  • 貫通穴位置:端部から離し、穴あけ後の剛性低下に注意。必要なら胴縁等で補強
  • 防火・遮音仕様:石膏ボードの層構成やビスピッチは設計・メーカー仕様書を厳守

よくある失敗と対策

  • ボード端が宙に浮く:割り付け不足。先に開口・見切り位置を確定し、受け材を追加
  • 仕上げ面が波打つ:反り材の混入、建入れ不良。立て込み時に選木・矯正を徹底
  • 開口の建付け不良:ダブル間柱不足・まぐさの受け弱い。開口周りの補強を標準化
  • ビスが効かない:乾燥不足材・端部への過度な貫通穴。材選定と穴位置を見直し
  • 後工事トラブル(設備):配線・配管経路の合意不足。事前協議・モックアップで回避

安全・法規上の注意

間柱自体は非耐力部材ですが、壁全体としては防火・遮音・構造の仕様に関わります。特に防火区画や準耐火構造の壁は、ボード種類・張り枚数・ビスピッチなどが厳密に規定されます。設計図書・メーカー仕様・関係法令(建築基準法、告示、認定仕様)を必ず確認し、現場判断での仕様変更は避けましょう。

ケース別の使い分け

ボード一枚張り・一般居室

455mmピッチを基本に、手すり・棚・器具予定位置は受け材を事前に仕込む。開口はダブル間柱+まぐさ受けで建付け確保。

二重張り・タイル仕上げ・高耐久要求

303mmピッチへの変更を検討。タイル下地では面剛性が重要。胴縁の併用や合板下地の追加も有効。

遮音・高天井の間仕切り

軽鉄スタッドの採用やスタッド径アップ、吸音層の充填、ボードの層構成強化など、設計仕様に合わせる。貫通部は気密・遮音処理を徹底。

メーカー・資材情報(参考)

軽量鉄骨下地(スタッド・ランナー)は、JFE建材、日鉄建材などが代表的です。製品ごとに推奨スパン・許容高さ・遮音・防火仕様の組み合わせが公開されているため、メーカー資料での確認が確実です。石膏ボードは吉野石膏、チヨダウーテ等が広く流通。木の間柱はプレカット工場や建材流通からJAS規格の乾燥材(KD)を手配するのが一般的です。

用語ミニ辞典:いっしょに覚えると捗る現場ワード

  • 上枠/下枠:間柱を受ける天井側・床側の横材
  • 見切り:異なる仕上げ材や面の境界部材。下地の有無で仕上がりが大きく変わる
  • ニッチ:壁をくぼませた収納。四周に受け下地が必要
  • 方立:開口を仕切る縦材。ダブル間柱同等の役割を持つことが多い
  • まぐさ:開口上部の水平材。荷重の受けと下地の連続性に寄与

Q&A:初心者の疑問に答えます

Q1. 間柱は耐震性に関係ないの?

主柱や筋交いのように「耐力要素」ではありませんが、壁面の剛性・仕上げの耐久に直結します。たわみを抑えることで、仕上げの割れや建具不具合を防ぐ効果があります。

Q2. 455と303、どっちを選べばいい?

一般的な居室のボード一枚張りは455mmが基本。仕上げを重くする、二重張りにする、器具が多い、たわみを極力抑えたい場合は303mmを検討します。設計・仕様書の指示が優先です。

Q3. スタッドと間柱の違いは?

役割は似ていますが、用語としては木下地で「間柱」、軽鉄下地で「スタッド」と呼ぶのが一般的です。部材規格・施工方法が異なるため、指示や発注時に混同しないように注意しましょう。

Q4. DIYで間柱を立てたい。最低限の注意は?

乾燥材を使う、レーザーで通り・建入れを出す、開口部はダブル間柱+受け材、ボードの継ぎ目は必ず下地に乗せる——この4点を守るだけで仕上がりが大きく変わります。電気・給排水の取り合いは専門家と相談を。

現場で役立つ小ワザ

  • 目視で反りを外す:反りの「背」を互い違いに配置し、面のうねりを相殺
  • 先行割り付けのメモ:開口・器具位置・ピッチを下枠に鉛筆書きしてから建込み
  • ボード割りの仮当て:1枚だけ仮置きしてジョイント位置を確定、受け不足を洗い出す
  • 現場養生:間柱建込み後、床を再養生。落下物・ビスでの傷を防ぐ

まとめ:間柱を制する者が、内装の仕上がりを制する

間柱は「ただ立てればよい」部材ではありません。仕上げ材・開口部・設備との取り合いを先に描き、適切なピッチと受けを用意する——それが高品質な内装の近道です。木か軽鉄か、455か303か、ダブルで補強するか。現場の条件と仕様を丁寧に読み解き、最適解を選べるようになれば、仕上がりの精度も、工程の安定も、ぐっと向上します。今日から図面の段階で「ボードのジョイントはどこに落ちる?受けは足りる?」と自問する習慣をつけましょう。間柱の理解が、現場力を一段引き上げてくれます。

株式会社MIRIX/ミリックスのロゴ
執筆者: 株式会社MIRIX(ミリックス)

内装工事/原状回復/リノベーション/設備更新(空調・衛生・電気)

  • 所在地:東京都港区白金3-11-17-206
  • 事業内容:内装工事、原状回復、リノベーション、設備更新(空調・水道・衛生・電気)、レイアウト設計、法令手続き支援など内装全般
  • 施工エリア:東京23区(近郊応相談)
  • 実績:内装仕上げ一式、オフィス原状回復、オフィス移転、戸建てリノベーション、飲食店内装、スケルトン戻し・軽天間仕切・床/壁/天井仕上げ、設備更新 等
  • 許可・保険:建設業許可東京都知事許可 (般4)第156373号、賠償責任保険、労災完備
  • 品質・安全:社内施工基準書/安全衛生計画に基づく現場管理、是正手順とアフター基準を公開
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